稍ゝおも

ややおもしろく、ややおもたく、jajaのJa,Ja,おもうこと

Non, je ne suis jamais seul, avec ...

今日も電車の中から見る大きな落日が素晴らしかったです。って、昨日と同じ時間帯に電車に乗ってただけ?(べつの私鉄の路線だけど)。
夜になると月齢11ぐらいかしら?の上弦の月が帰りしなの道では雲隠れしていたけどいまは綺麗に見えてます。
だから、この記事のタイトル、「わたしは決して一人ではない。( ... )と一緒だから」のavec以降の部分は「月」が入ってもいいのですけどね。
でもちがう言葉が入ります。これ以外にない言葉が・・。
Georges Moustakiのこの名曲は、大学でフランス語学び始めてからかなり早い時期に原語で覚えた歌のひとつだけど、そのン十年後にホントにわたしがまさしくそういう暮らしをするようになるとは思わなかったぜ。

て前振りが長過ぎますね。この曲の日本語訳の歌がラストに流れて(日本語訳は初めて聞いた)ハッと胸を衝かれ(つかれ)ました。
柳澤愼一と、その「兄」の人物造形からして、On the Sunny Side of the Street あたりが流れてたら予定調和だったんですけどね。

ani-kieru.net『兄消える』、ノーマークでしたが見たら圧倒されました。セリフを全てアフレコにした戦略が大当たりで、おかげで生まれる「無声」もしくは「無音」の空間が素晴らしい。
映像と微妙にズレるそのズレのあいだを揺らぐ余韻が素晴らしい。
その余韻に揺蕩う(たゆたう)ものが、たぶん「老い」なんだろうなぁと思わせる。いまのわたしには「老い」が素敵だなんてとてもいえないけど、赤瀬川原平の「老人力」とはまたちがった「老い」のすがたが捕らえられた、傑作だと思います。