稍ゝおも

ややおもしろく、ややおもたく、jajaのJa,Ja,おもうこと

夏至の日

夏至。一年で一番昼の長い日が日本では例年梅雨なのが辛いよね。今日も朝はいい天気かなと思われたのに曇りがちになっちゃった。

JR京都駅、南海難波駅、梅田あたりも今日はいっぱい人がいた。観光が動き始めている。わたしの知人友人でもそろそろ大人しくしてるのに飽きた〜!外国人観光客が入ってくる前に今こそ!ってんであちこち行ってる人が・・。わたしも行こうかな。

今日はひさびさ京都みなみ会館で『うたのはじまり』。ちょうどコロナ禍にかぶさってシネ・ヌーヴォで見逃してたのを、この一本だけのためにわざわざ行くかなぁ・・と思いつつ行って、やっぱり良かったです。アニメの『音楽』は「音楽」がナイーヴな青春から弾けだす瞬間を描いてワクワクしたけど、こちらも「うた」が人間の唇から生まれ出る瞬間を捉えて、すごくスリリングで感動的でした。両方とも学校で教えられる音楽の系譜などとは離れたところで、音を聴きたい音を出したい奏でたい伝えたい原始的な衝動がじわじわかたちになっていって、それがある瞬間、突然弾けるところがいいよね。しかもそれが生まれてからどんどん育つ赤ん坊から働きかけられ、いざなわれるようになるのが・・。

そのあと夏至だし、アリ・アスターの『ミッドサマー』という手もあったのだけど、もう見てるし(あのエグいやつ二度みる気せんし)、大阪は難波まで戻って、ジュリー・テイモア演出の舞台を映画化した『夏の夜の夢』を見ることにした。シェイクスピアWilliam Shakespeareの"A Midsummer Night's Dream"、かつては『真夏の夜の夢』と訳されてたと思うのだけど、この頃はこちらの方が定訳か。確かに日本語で「真夏」というと、midsummerという言葉が含意する夏至ごろの感じではないもんね。アリ・アスターのも「夏至祭」のお話だし。真夜中も日が沈まない北欧の夏至祭、いいだろうなぁ・・。ジュリー・テイモアJulie Taymorの舞台はすごく耽美的で、場面展開など幻想的でカッコよく、人物造形も俳優の演技も衣装もみごとで、完成度が高かった。楽しめました。なんばパークスシネマではちょうど同じ時期にパリ・オペラ座のバレエによる『夏の夜の夢』もやってて、これも行きたかったのだけど、今日は時間が合わず断念。どうするかな?

『うたのはじまり』監督:河合宏樹 出演:齋藤陽道

utanohajimari.com『夏の夜の夢』ジュリー・テイモア演出 Theatre for a New Audience (TFANA)

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