稍ゝおも

ややおもしろく、ややおもたく、jajaのJa,Ja,おもうこと

香港つづき

昨日は夏至だったんですね。爽やかに晴れ上がり日陰に入ると涼しくて気持ちの良い一日でした。今日はまた曇り気味かな?梅雨はまだ明けないか?

昨日の続き。ドキュメンタリー映画群見た中で2019年8/11の空港闘争を記録したものもあり、感無量で見ていた。その翌日の8/12、空港が閉鎖となり、わたしはチェックイン後の関空の搭乗口で飛ばないキャセイ便を待って待ちぼうけになってたのだった。香港乗継キャセイ便でのイタリア行きはもうずっと前に予約してあったので、香港がまさかこういう情勢になるとは思わなかったの。振替便はまた台風で関空から飛ばず、それでも成田からの便使って8/15にようやく香港国際空港に到着。ちょうど満月の夜で空港の窓から仰ぎ見る月が綺麗だった。乗継のために行きと帰りに降り立ったその空港が、香港の地に最も近づいた最後になってしまった。で、その夏以降の世界の変わりぶりと言ったら・・。香港乗継で行った先は北イタリア・・最後の滞在地がベルガモ。ここはその半年後から始まるコロナ禍によって最も被害を受けた地の一つでもあった・・もちろんその後イタリアどころかどこも海外行ってない。

香港もその後ますます情勢悪くなる。あの夏の時点では香港の民衆よく闘ってるし、きっと民主化を勝ち取ると思ってた。ところが中国当局がさらに弾圧を強め、特に香港国家安全維持法で締め付けてからは、デモもできない、活動家は容赦無く逮捕される、民主派政治家は立候補もできない、最近では香港映画のより厳しい検閲が始まり、蘋果日報(アップルデイリー)は経営トップも編集トップも逮捕され資産も凍結され、ついに発行停止になる・・と。

昔から大好きだった香港映画、もう数年前から中国当局にいろんな条件押し付けられて、昔のままのように作ることができなくなってたことは知ってたけど、もう本格的に息の根を止めるつもりね。警察の腐敗をモチーフにした娯楽作(実は香港映画の常套)さえ上映差し止めになったというのだから・・。

だからといって生活しないわけにはいかない香港の人たちは、ほんとに毎日どんな思いでどんな暮らしをしているのか・・香港にとどまり表向きは屈従したふりしても地下で活動を続ける人々もいるだろうし、もう外国に出てしまう人々もいるだろう(しかしこれも自由には出入国できなくなってるのよね)。

『理大囲城』上映後のZOOM使ったトークショー(制作者集団はヴォイスチェンジャーを通した声だけの出演)では、会場から質問に立った日本在住香港人らの声を胸が締めつけられる思いで聞いたけど、彼らも下手したら国安法で引っ張られる可能性もあるわけだもんね。制作者らが「くれぐれも気をつけて」と声をかけていたのも切実だった。

でも、これって決して他人事ではないんだよね。日本だって民主主義の踏み躙り、それを大手振ってできるようにするための憲法改正だの法制定だのが進んでいる・・。

何よりも香港のためにできることはないのか・・。