稍ゝおも

ややおもしろく、ややおもたく、jajaのJa,Ja,おもうこと

手抜き調理(しながらひとり酒)

農産物は日に日に(あるいは年毎に)品種改良されていて、びっくりすることがある。「改良」というが、こちら(消費者)にとって良いのもあれば、残念なのもあって・・。
今日買うた大根が、びっくりするぐらい柔らかくて、煮えるのも早くて、味のしみこむのも早い。新品種なんだろうな。まるで蕪(かぶら)のようだ。
残念なのが、よく買うてた大阪白菜(「はくさい」ではなく「しろな」と読む)。なんか、ある年からえらい青梗菜(チンゲンサイ)寄りになってしもた。昔ながらの「しろな」はどこへ行ったの〜? 今年もあまり見かけない。
「しろな」に関しては母の愚痴を思い出す。昔、我が家が貧しかったころ(今でも裕福とはいえないが)、母は八百屋へ行くときまって「菜っ葉」を求めていた。八百屋に「おまえんとこいつも菜っ葉やな」と言われ、悔しくってしょーがなかったと。貧しかったから、いちばん安い「菜っ葉」ばかり買うてたのを、八百屋にからかわれたような気がして、若い嫁としては屈辱だったらしい。その「菜っ葉」が、今で言うところの「おおさかしろな」。わたしは、好きですよ。小松菜とおんなじように扱えるけど、小松菜よりクセが少なくて好き。法蓮草よりも好き。ところが、最近はあんまり見かけなくなったな・・。
今日昼間に買うたのは、その品種改良されたと思しき大根と、金時人参金時人参はこの季節になると必ず買う。安いし、なんとでも食べられるし、甘くて大好きなんですもん。
で、今夜は、ジムから帰ってその後の予定なく時間がわりとあったので、調理と食うのと飲むのと保存用を作るのと、以下のように手順を踏みました。
まず、おだし(昆布と鰹節と鯖節とその他魚介節を中心にしただしパック。ただいつもこの味になってしまうのでホントは使いたくないのだけどね)と味醂(けっこうドバドバ入れる)と少量の塩と淡口醤油だけで、まず根菜を煮く。ええ加減に煮えたところで葉菜を投入。そのまま全てが程よく煮えるまで煮て、あと火を止めて味をしみこます(この過程が重要)。
それから、今日食う分を引き揚げた後は、タッパに移動。残った煮汁(だしパックはそのまんま)で、厚揚げ(関東で言うところの「生揚げ」)と蒟蒻を煮く。これも程よく煮えるまで煮て、あと火を止めて味をしみこます。練り物(関西で言うところの「てんぷら」関東で言うところの「さつま揚げ」や竹輪などの類)は、いつ入れてもいいけど、サッと煮たところで引き揚げてすぐ食う。くれぐれも炊き過ぎはダメよ。
以上、全工程3時間ぐらい。もう少し寒くなれば、この調理の過程すべて灯油ストーブ上でやってしまう。(ストーブでやるともう少し時間かかるかな?)。基本上記で、鰤大根とか、鯛(その他の)アラ炊きとか、粕汁とか、関東煮(「かんとだき」と読みます。「おでん」のことを関西ではこう呼ぶ)とか、ポトフとか、シチューとか、長時間コトコト煮るものに関してはなんでもおんなじように手順踏んでやる。必ずしも最後に同じひとつの鍋に全てが出来上がってなくてもいい。時間差で途中で引き上げ引き上げやるのが、大量の材料を処理するコツね。
ちびちび日本酒飲みながら、引き揚げてはすぐ食うもんもあれば、タッパに入れて明日以降の保存用として冷蔵するものもあり。(冷凍はしません)。で、明日以降は、必要な分を小鍋に取り分け、おつゆと一緒に温め直すのです。卵など落とすときもあり。あとは焼き魚か、揚げたものを買うてくる揚げ物か(基本、自宅で揚げ物はしない)があれば、ごはんのおかずとして十分。
こんなふうに、一人暮らしでも、安い食材大量に買うてきて無駄なく使い切ることに努めてます。ちゃんとしたお料理とはとてもいえないけど・・。貧しいですか?
今夜は綺麗なお月さん。このあとしばらく月見酒に好適な月齢に入るのだけど(二日月、三日月、半月など月齢の浅いお月さんも大好きだけど、帰宅してみるともう西の空に消えかかっているので、お相手としては薄情なんです)、この寒さではベランダで毛布にくるまって月見酒というのもちと無理。お月さんに挨拶だけして、部屋んなかでひとり酒することにします。