稍ゝおも

ややおもしろく、ややおもたく、jajaのJa,Ja,おもうこと

廃線のトンネルで

朝になって、そうだ、懐中電灯が必要なんだと思い出し、部屋のなかを探すもペンライトしか見つからない。ペンライトじゃ間に合わない。まともな懐中電灯があったはずなんだけどなぁ・・どこいったんだろう?

・・って部屋中を捜索している時点でアカンでしょ。本来は災害対策として真っ暗ななかでもすぐ手に届くところにあらんといかんはず。

そうだ、べつんとこに持ってったかも?と思いつき、もうそっちまで行って探すの面倒なので、この機会に購入することにして、すぐ某電器屋のウェブページでお買い物。昼間出かけたついでにその店舗で受け取ることにしておく。・・最近、電器製品など買うときは大抵このパターン。広い店内、どこに何があるかをまず探して、それから店頭のあれこれを見比べて、という手間が面倒で、ついついウェブページ上で見てしまうのだ。で、安い商品、お得な商品を見つけて、もうそこで購入してしまうと。

このようにしてついつい利用してしまう企業、世界的にみても地域的にみてもあれこれ気に食わないところが多く、できれば地元の小さなお店を利用してあげたいところなんだけど、つい便利さに負けてしまう・・。

話がずれた。

で、昨日のお出かけの話でした。

西宮市って、日本のほかの地方のみなさまからすれば(いや関西人にとってさえ)阪神間にあって夙川とか甲子園とかが有名で芦屋市と尼崎市に挟まれた市というイメージだろうけど、実は市域が宝塚の上の山の奥まで食いこんでいて、山のなかにはかつてウヰルキンソン炭酸(なんだか最近「ウィルキンソン炭酸」としてよく見かけるけど?)の鉱泉がありそこから鉱水を採取して炭酸水を製造する工場などがあって、ちょっと不思議な情緒のある区域がありました。(いまではそのあたりもずっと住宅地化されているけど)。JR宝塚線にずっと乗り続けてると、尼崎、伊丹から川西、そして宝塚(ここで阪急に近接)、宝塚を過ぎてなぜか西宮に入り、生瀬、西宮名塩といったあたりがその区域。さらに電車に乗り続けると、そのあたりから線路は急に北に向かい、武田尾という駅に着きます。無人駅。ここはふたたび宝塚市

武田尾峡という美しい山と川があり武田尾温泉があります。車窓風景を見てると大阪からちょっと電車に乗り続けるだけでこんな山奥に来るなんて・・とまず感嘆する。

駅から川に沿って歩き続け、ハイキングコースに入るとすぐ、廃線になった旧福知山線のトンネルに入る。中はもちろん真っ暗です。(だから懐中電灯が必要なのだ)。

この廃トンネルで昨日、年に一度開催されているアートイベントがありました。

午後遅くから始まり、夜遅くまで、音楽あり、ダンスあり、アートあり、で盛り上がります。廃トンネルの真っ暗な、大きな、めちゃ音の響く空間を存分につかって、それぞれのアーティストさん、工夫を凝らして素敵なパフォーマンスを見せてくれます。

残念ながらわたしは夜まで居れなかったのだけど、夜はボンファイアー(焚き火)などもあり、さらに盛り上がります。キャンプして泊まっていく向きもあるようで。

実はわたくし、12年前のこのイベントの第1回に下見の段階から参加していて、そのあとずっとご無沙汰してたんですよね。ごめんなさい。

12年ぶりに来てみると、一般の観客らが集まる人気のイベントというよりは、アーティストらとその家族らの交流の場という感じが強く、主催者のCharles-Eric Billardさんが日本在住のカナダ人であることもあって、カナダ人はもちろん日本在住の外国人アーティストらが集い、日本人アーティストらと交流する場にもなってます。

もちろん、これを目当てに毎年通ってくるお客さんも、たまたまハイキングで通りかかってしばらく見ていくお客さんも多く、昨日は写真撮影に武田尾にやって来たと思しきカメラ抱えたおじさんが、「これ、毎年やってるんですか?」とか主催者に語りかけつつ、目を輝かせてすべてのパフォーマンスをカメラに収めていったはったなぁ・・。

f:id:jaja85ans:20190921174236j:plain

f:id:jaja85ans:20190921173237j:plain

f:id:jaja85ans:20190921174902j:plain

最後まで居れなかったので、これがピカイチとはいえないが、わたしのみた範囲でいちばん楽しかったのがこれ。

Christopher Frymanさん率いる金管と打楽器、弦楽器から成るバンドが音楽(現代音楽にあたるかな?)を演奏しつつトンネル内を端から端まで少しずつ進む。京都の女性5人組のコンテンポラリーダンスのチームが、光の帯を携えてパフォーマンスを披露して続きます。バンドはかたまって行進するわけでなく三々五々ついてく感じなので、観客もバンドに混じって進んだり、少し離れて見ていたり・・。わたしはおっちょこちょいにも混じって進んで、一人ヴォーカルのPeter Golightlyさんに乗せられて声出したりもしてました。

 

そういえば、来月は「京都国際舞台芸術祭」月間。わたしは今年もフリーパス買ってすべての公演をみる予定です。

kyoto-ex.jp