稍ゝおも

ややおもしろく、ややおもたく、jajaのJa,Ja,おもうこと

本日の京都エクスペリエンス(ベタですね〜ごめん!)

わたしは決して鉄ちゃんとか撮り鉄とかではないのだけれど(鉄道旅は大好きだけど)こういう偶然があると嬉しい。京都への移動で、たまたま「京とれいん」に乗ることができた。京都河原町に着いたところで、車両の端から端まで歩く。車輌ごとにまたいろいろ工夫があるのね。これを普通運賃で乗れるのだから、そりゃー狙って乗る観光客が多いはずだわ。

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で、今日も京都にやって来た目的はもちろん「京都エクスペリメント」です。
久門剛史『らせんの練習』

kyoto-ex.jp現代美術好きでよく見に行くくせして作家の名前はあまり覚えていない。観客はまず楽屋口から舞台に導かれ、幕がひらけば客席・舞台すべて含めた大きな空間をダイナミックにつかった作品が展開される。すこし進行したところで、ああ、あちこちで見たことあるあの作家だ!と気づいた。(あとでパンフ見てわたしが「あいちトリエンナーレ」に行ったのは3年前だと確認できた。)この作家に特徴的なモチーフ・・黄色い電球の光、闇、影、電車、ループ、音、音の断片・・舞台の照明や小道具や仕掛けを駆使し、観客すべてを巻き込んで強度のある作品に仕上がってた。堪能しました。

次のプログラムはTHEATRE E9 KYOTO の柿落とし(こけらおとし)。地図で確かめるとロームシアターから一直線なのでバスつかったのだが道が混んでてえらい時間かかる。前の席に座った顔のくどい(でも振り返ると結構美形だった)青年男子がバスの窓から並走するFIATを撮るのを見て「FIAT・・」と呟いたのを聞きとがめられ、ミラノから来たイタリア人観光客としばしイタリア語会話。「イタリア語喋れるの?」「ちょっとね」「なんでまた?」(なんでまたと言われても・・)。
九条河原町で降りてGoogleの道案内に沿っていくと劇場はすぐ見つかった。鴨川沿いにあるそこに辿り着くまでに高瀬川を越えていくのだが、なんだかすごい光景見てしまった・・白い鳥(白鷺?)の近くで川に引っかかってるのはゴミ(たぶん家庭ゴミ)です。そこから鴨川沿いに行く道筋にもゴミがあちこちに・・なんなんだこのモラルハザードな風景は・・。

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それはともかくネリシウェ・ザバ『Bang Bang Wo』『Plasticization』

kyoto-ex.jpNelisiwe Xaba、『Bang Bang Wo』の方はあるパフォーマンスをやりながらの少し政治的な漫談、『Plasticization』の方は台詞はないけどやはりちと政治的な匂いのする笑けるダンス(漫ダンス?)といった趣き。のびのびとした体のつかいかたが面白く、身体つき顔つきはむしろがっしりしているのに、表情や言葉や仕草になんともいえぬ可愛らしさがあって、そこもまた魅力のひとつ。「かわいい」なんていうと作家本人に怒られるかもしれないが・・。

ウィリアム・ケントリッジ『冬の旅』

kyoto-ex.jp書きそびれていたけど、金曜日に鑑賞したこちらの作品。それぞれ単独で、また断片的に見ても、美しいWilliam Kentridgeの動くドローイング作品を、心に深く沁みるMatthias Goerneのバリトンの声とMarkus Hinterhäuserのピアノで奏でられるFranz Schubert『冬の旅』(詞はWilhelm Müller)を聴きながら味わうなんて、なんて贅沢なひととき! 南アフリカの地に根差した、土地の霊、人びとの姿、作家(を思わせる男性)の心象、死の匂いがとても強いけれど、ストーリーのあるようなないような詩的な動画が、シューベルトの少し感傷的なドイツリートの世界とみごとに触れ合って(完全にマッチはしない、すれ違い、触れ合い、共鳴してはまた離れる呼吸がすごくスリリングで)、濃密なひとときでした。もっと長い時間味わっていたかったな。

あれ、あとの二つは南アフリカの作家でした。

今日のザバのパフォーマンスのなかで、ラグビーのワールドカップについて触れられていました。まだ日本戦はキックオフとなってなかった時間帯。南アフリカが勝つとどうのこうのの話のなかで、「どことやるの?え、日本?嘘でしょ?」。天の声務めた通訳さん(?)に「ホントに知らなかったの?」ってツッコまれてました。もちろん知っててボケてたんでしょうけど・・。実はわたしも知らなかった・・。と言うと、あとで(試合終わってから)LINE友達に「ラグビー興味なかったんだ?意外。」って責められました。「興味ないわけではないが、いついつどことどこがやるとかスケジュールは把握してない。人から聞いて知るのみ。」「それは、まあまあ興味ないの範疇に入りますよね、笑。」・・そっか。いや、ラグビーはスポーツとしては美しいと思うし、平尾と大八木とウィリアムズのいた神戸製鋼の試合を見にいく程度にはファンでしたぜ。