稍ゝおも

ややおもしろく、ややおもたく、jajaのJa,Ja,おもうこと

天上の・・

世間は連休中だというに仕事を無茶振りしてくる方がいて、昨夜4時間半、今夜も4時間半睡眠になりそうなんで(徹夜仕事は体力的にもう無理なので最低4時間半を確保)、たぶんブログなんか書いてるヒマないんだけど(というかないので)これだけは走り書きでも書いておこう。

昨日はひさびさ近江八幡へ。中高6年間通った学校のおかげでヴォーリズの名前に縁がありそのご縁で近江八幡も何度か訪ねている。

昨日はここ↓

www.shuyukan.comここの蔵元さんが造っている日本酒飲み放題のコンサート、そのあとの懇親会まで図々しくもお邪魔してきて・・

何種類も出して来はるめちゃくちゃ美味しいお酒に酔い痴れ(周囲が飲む人ばっかりだったのでつられてどれだけ飲んだか!しかも料理もめちゃ美味しかったし!)

コンサートのほうはまさに天上の音楽とも言うべき(誉め過ぎか・・)2アーチストのジョイントライブ。

融解建築さんのほうは、このたびは融解(木造)建築とのことでピアノとフルートのアコースティックな編成。木造の「蔵」である会場にぴったりでした。美しかった・・。

笹久保伸さんのギター(ギターそのものはクラシック)は初めて聴いたのですが、繊細で豊かな音とリズムが圧倒的!ペルー、エクアドルボリビア、アルゼンチンなどアンデスの音楽とご自身の作曲になる楽曲で魅了してくれました。

お酒と音楽の天上のひととき・・

 

日常・・

小松菜4把(わ)128円。(ただし地のもんではなく冷蔵流通の茨城産なので1把の量は少ない)。これで向後5〜6日間小松菜が続くのである・・。

安い食材をどっと買うてくる。下ごしらえだけしておいて(小松菜ちゃんの場合は塩茹でだけしておいて)あとは食べるときにいろいろ工夫して食べる。
このところその「いろいろ」も手抜きでだんだん食生活が貧しくなるなぁ・・。
ま、栄養が取れておれば良しとする。今朝の朝ごはんもその小松菜ちゃん入れてちゃんと赤青黄が揃ってたし。

さて、今日明日のお出かけはいずれも滋賀県なり。

と、おうちのWi-Fi環境は無事に回復しました。ご心配おかけして(誰も心配してない?)すみません。

Elvis has left the building.

この表現、知らなかった・・ましてやその言葉が実際に初めて口にされた音源も聞くの初めて。この母娘のシーン、美しかったですねぇ・・。

で、最後にJarvis Cockerの歌う曲もいいです。泣かせる音楽ではないけどじんわり涙が出てくる。映画じたいも泣かせようとする映画じゃないけど、登場人物らの感情がこちらにジンジン伝わりすぎて、泣けてきます。

あと、夜の窓から窓へ、靴下に包まれたペンが投げられ首尾よくキャッチされるシーンも美しかったし、そういう美しいシーンがいっぱいで、そうしたシーンの一つひとつ、また登場人物の感情が、作為的ではなく自然に演出されているところが、この監督の美点かなとおもいます。その「自然」というのがめちゃくちゃむずかしいことは、凡百の作為的な映画見てると逆にわかりますが・・・どの映画でもお約束の「登場人物が走る」シーン一つにしたってね。

Elvis has left the building.この表現を、このラスト近くのシーンにおけるアマンダの感情を乗せずに、思い出すことができるかしら?とおもいます。映画とは、そして生きることって、ことばに記憶と感情を乗せていくことかしらんとも思ったり・・。

www.bitters.co.jp

Amanda (film, 2018) — Wikipédia

今日はそれともひとつ『ギターはもう聞こえない』を再見。(封切り時にもちろん見てます。)

J'entends plus la guitare — Wikipédia

監督のフィリップ・ガレルPhilippe Garrelが長年ドロドロ恋愛(?)をつづけてきたNICOVelvet Undergroundと一緒にやってた)に捧げた作品で、ヒロインのMarianneを演じるJohanna ter SteegeがほんまにNICOとそっくり!

いまや映画の中で赤ん坊として出てくるフィリップの息子ルイLouis Garrelが活躍し、さらにその妹であるエステルEsther Garrelも、おんなじ顔なんで(笑)、『君の名前で僕を呼んで』Call Me By Your Name などに出てきたときにはすぐわかった。

フィリップの父のモーリスMaurice Garrelの頃から三代知ってることになりますなぁ・・。(ほかにもこういう映画一家あるいは音楽一家も多いですが・・)。

ちなみにJarvis Cockerは一瞬Joe Cockerの息子かなんかしらん?とおもいましたが、まったく関係ないようですね。

困った・・

おとといぐらいだったか、自宅のWi-FiにMacAirが繋がらないという問題発生。同じ自宅でiPhoneは問題なく繋がってたので、これはMacAirの問題だろうか? いろいろやってみたんだけどその日のうちは分からず。しかしこれが、その翌日になってあっさり解消。いや、しかし解決はしていないんだけど・・。

以下のことがわかったわけです。

まずiPhoneの電源を切る→ルーターをリセット→パソコンを立ち上げる。と、問題なく繋がる。しかしこの状態では今度はiPhoneが繋がらなくなる!

次に、パソコンを終了し、ルーターをリセット→それからiPhoneの電源を入れる。と、今度はiPhoneが繋がり、パソコンの方はそのあと立ち上げても繋がらなくなる!

つまり、一度に一台しか繋がらなくなっていたのだった・・。

もう一台、Firestickも繋いでるんだけどそっちの方は確かめなかった。

その上で調べてみると、これはモデムの方の設定が変になっているせいである、とかいうことなので、普通はここでモデムをリセットすれば解決するはずなのだが、豈図らんや、うちのネット環境はマンション丸ごと無料で提供されているもので(というか家賃に含まれているもので)マンション丸ごとの大元をなんとかしないかぎり、なんともならないのであった・・。

これまでも二度ほど、やたらネットの速度が遅くなり、ついに丸一日まったく繋がらなくなったと思ったら、なんだか外の電柱やら電線のところで工事をしていて、翌朝からはまたスイスイ繋がるようになったみたいなことがあり、なんのアナウンスもなくそれをやられるのですごく困る。一度目は管理人のおっちゃんに文句言いに行ったのだが、この人ネットについてはまるで知らず、あとから電話番号を渡されて「ここに電話してください」と返答あった。なんでわたしがせなあかんねんと放っといたらそのうち直る。

今回のもそのうち直るだろうけど、ほんまにこういうのはなんとかしてほしい。

映画の女の子

おお、とかいうてると日本映画専門チャンネルで山戸結希監督特集をやっているではないか!(録画で見ておりますが)。『映画の女の子』と題された短編がもう絶品で、堀未央奈(知らんかったけど)の可愛らしさがもう飛んでもない! なおかつ監督の映画に対するスタンスがよくわかるといふ・・。

新聞記者

カッチリしっかり作られた秀作でした。

shimbunkisha.jpアメリカ映画の新聞記者もの、たとえば
大統領の陰謀』All the President's Men(1976)
    Director: Alan J. Pakula
    Stars: Dustin Hoffman, Robert Redford
ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』The Post (2017)
    Director: Steven Spielberg
   Stars: Meryl Streep, Tom Hanks
『記者たち 衝撃と畏怖の真実』Shock and Awe (2017)
    Director: Rob Reiner
   Stars: Woody Harrelson, James Marsden, Tommy Lee Jones
などが、国家権力と堂々と渡り合い、闘いを貫き通す爽快感があるのに対して、日本の政治ものによくあるけどいかにも陰険で重苦しい権力が圧力として支配し、そのなかでいつも背中をまるめ母国語でない日本語を喋りウサギみたいに円らな瞳を懸命に見開いて信念を貫くシム・ウンギョン심은경だけがこの日本の重苦しい風土に正義の隘路を見出し切り抜けていきそうな存在感を身にまとっているのだが・・ラストは松阪桃李のこのキャラクター造形からしてまぁ想像はついたが、そういうかたちで伏線が張ってあったとはおもわなかった。ハッとさせられました。
政権批判の圧力を恐れていくつかの制作会社に断られたとか、実際に映画に関わった当事者に正体不明の圧力がかかったとか、そもそも原案を提供した望月衣塑子東京新聞記者が菅官房長官に記者会見で回答拒否され日本は独裁国家かとニューヨークタイムズに指摘される始末だったり、そういう話も不気味さを加え、この国はいよいよ治安維持法の時代に戻っていくのかとひしひしと恐ろしい。本作がわりと地味な映画なのにちゃんと映画としてヒットしているということだけが、救いといえば救い。

ちなみに(話もどるけど)ニクソンウォーターゲート疑惑を暴いた二人の記者を描く『大統領の陰謀』の原題 "All the President's Men "はもちろん
Humpty Dumpty sat on a wall
Humpty Dumpty had a great fall.
All the king's horses,
And all the king's men,
Couldn't put Humpty together again.
というMother Gooseの有名な謎謎唄の一節のもじり。
"All the king's men"というそのもののタイトルの映画(および小説)もありました。
そいえばトランプの顔って四角い型に入れて四角くした卵みたいでもありますね。(こじつけか・・)。
そのトランプを当選させたアメリカ人らも信じられないが、安倍のような頭の悪い超右翼をのさばらせておく日本人らもわけわからんよ。先に書いた独裁国家の顔たる菅は「令和おじさん」とかもてはやされるし…。まるで恐怖映画のように描かれているけど『新聞記者』のなかで田中哲司が口にするセリフに次ぐセリフは実際にそういうこと言って・やってそうな人々がいそうで(いるのか)リアルで怖い。

 

COLD WAR あの歌、2つの心

美しい映画でした。

coldwar-movie.jp

Zimna wojna (film 2018) – Wikipedia, wolna encyklopedia

陳凱歌(チェン・カイコー)の『黄色い大地』黄土地(1984)も共産主義という大きな普遍を背景に中国各地に個別に存在する民謡を採集するところから始まっていたが、この映画もまた社会主義ポーランドという国家が各地の民謡を採取するところから始まる。
その、最初に唄われる民謡から、ラスト、あたかも鎮魂歌のようにグールドの弾くゴールドベルクを挟んでそのあとにまた流れる民謡まで、あらゆる音楽・唄・舞踊が、それぞれの時代情況、場所、状況や人々に応じて登場する。同じ唄が、別のアレンジで、あるいは別の言語で唄われること、そのこと自体が物語のラインをかたちづくり、主人公二人の運命的な恋愛を物語る。セリフも演出も映画話法もタイトに切り詰められスタンダードの美しいモノクロ映像は決して耽美に走ることなく、比較的短いエピソードが「冷戦」時代の各時各処を繋いで時代を語る。まるで高校生のような可愛い出会い(だって客観的に見れば黒髪の子の方が唄うまいの明らかだもの。ヒロインは田舎の子を偽装する都会のスレた子だし)から、二人ともあらゆる修羅場を経たはずなのに、再びまるで14歳のジュリエットと16歳のロミオのような純情そのものの廃墟のシーンを経て向こう岸に消えるまで。主役の二人はもちろん、フランスでちょいと姿を見せるジャンヌ・バリバールJeanne Balibarもよかったですねぇ・・。

 *

あと、昨日のクイズの正解
映画は『グリーンブック』Green Book (2018)
Director: Peter Farrelly
Stars: Viggo Mortensen, Mahershala Ali
映画館は「新世界 国際劇場」です。通天閣のほん近所、ディープな大阪をお楽しみの折はぜひお立ち寄りください。(わたしはよう行かんけど・・)