稍ゝおも

ややおもしろく、ややおもたく、jajaのJa,Ja,おもうこと

Elvis has left the building.

この表現、知らなかった・・ましてやその言葉が実際に初めて口にされた音源も聞くの初めて。この母娘のシーン、美しかったですねぇ・・。

で、最後にJarvis Cockerの歌う曲もいいです。泣かせる音楽ではないけどじんわり涙が出てくる。映画じたいも泣かせようとする映画じゃないけど、登場人物らの感情がこちらにジンジン伝わりすぎて、泣けてきます。

あと、夜の窓から窓へ、靴下に包まれたペンが投げられ首尾よくキャッチされるシーンも美しかったし、そういう美しいシーンがいっぱいで、そうしたシーンの一つひとつ、また登場人物の感情が、作為的ではなく自然に演出されているところが、この監督の美点かなとおもいます。その「自然」というのがめちゃくちゃむずかしいことは、凡百の作為的な映画見てると逆にわかりますが・・・どの映画でもお約束の「登場人物が走る」シーン一つにしたってね。

Elvis has left the building.この表現を、このラスト近くのシーンにおけるアマンダの感情を乗せずに、思い出すことができるかしら?とおもいます。映画とは、そして生きることって、ことばに記憶と感情を乗せていくことかしらんとも思ったり・・。

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Amanda (film, 2018) — Wikipédia

今日はそれともひとつ『ギターはもう聞こえない』を再見。(封切り時にもちろん見てます。)

J'entends plus la guitare — Wikipédia

監督のフィリップ・ガレルPhilippe Garrelが長年ドロドロ恋愛(?)をつづけてきたNICOVelvet Undergroundと一緒にやってた)に捧げた作品で、ヒロインのMarianneを演じるJohanna ter SteegeがほんまにNICOとそっくり!

いまや映画の中で赤ん坊として出てくるフィリップの息子ルイLouis Garrelが活躍し、さらにその妹であるエステルEsther Garrelも、おんなじ顔なんで(笑)、『君の名前で僕を呼んで』Call Me By Your Name などに出てきたときにはすぐわかった。

フィリップの父のモーリスMaurice Garrelの頃から三代知ってることになりますなぁ・・。(ほかにもこういう映画一家あるいは音楽一家も多いですが・・)。

ちなみにJarvis Cockerは一瞬Joe Cockerの息子かなんかしらん?とおもいましたが、まったく関係ないようですね。