稍ゝおも

ややおもしろく、ややおもたく、jajaのJa,Ja,おもうこと

ネット配信ライブに、リアル映画館で韓国映画

金曜夜に初めて気づいたのだったが、京都はクラブメトロのダイヤモンドナイトがライブ配信されてた!!

https://www.metro.ne.jp/diamonds-are-forever

たしか6月1日までと言うてたからまだ間に合います。

もっとも、メトロなんてご無沙汰してからだいぶ経つ。ダイヤモンドナイトもめちゃくちゃ久しぶり・・で、そもそも口パクがお約束であるから配信ライブといったところで、ヴァーチャルな要素とライブな要素といろいろ重なってておもしろかった。みなさんお元気で(とくにシモーヌ深雪さま)(←何故か様づけ)良かった良かった!

ちなみにこの出し物のテーマソング’DIAMONDS ARE FOREVER’ は言うまでもなく『007 ダイヤモンドは永遠に』Diamonds Are Forever (1971, Guy Hamilton)の主題歌です。

で、昨夜土曜の夜は、以前にも予告したとおり、やはり京都のRAGから融解建築のネット配信ライブ! なんか、もう、音がめちゃくちゃ良くて、キャメラを数台使った映像もカッコ良くて、ワンマンライブは久しぶりという彼らの楽曲を心ゆくまで堪能できました。ダンサブルな曲、激しい曲、トリッキーな曲から、美しいメロディの曲まで・・本当に深みと広さのある世界を持ったバンドだとつくづく感嘆しました。リモートライブとあって、リアルのライブでは一緒に行きましょと声かけづらい友人知人にも声かけまくったけど、みなさん聴いてくれたかな? 全国のファンが視聴してたみたいだけど、これがきっかけとなってもっとブレイクしてくれればいいな。いまはYouTubeの Live Spot RAG のチャンネルからちょい見せが視聴できるようです。

で、昨日土曜昼間はシネマート心斎橋まで出向き(行きしは地下鉄、帰りし歩き)韓国映画二本見て来ました。

『人間の時間』監督:キム・ギドク 出演:藤井美菜, チャン・グンソク, アン・ソンギ

인간, 공간, 시간 그리고 인간 - 위키백과, 우리 모두의 백과사전

キム・ギドク、ますます嫌いな監督になりつつあるけど(こんなもん「好き」と言うたらいかんと思う)、それでも新作が出ると見ずにはおられない。初っ端からこの船の中には狂った論理が支配しているとわかるのだけど、それがどこまでも暴走していく、そしてそれが神の摂理であり「人間」の運命だと言いたいわけだから・・。でも多分そういう大仰なところよりも、「女と大砲」であったり「死体に種を撒く」みたいな単純な発想から妄想が膨らんでいるんだろうな。多分・・。

藤井美菜、ようやったと思います。みんなのその後のブレイクぶりがすごかった『女子ーズ』(2014, 福田雄一)のメンバーの中ではちょっと地味かなと思てたら、韓国でも活躍していたのね。ちょいと凄すぎたけど・・。

『暗数殺人』監督:キム・テギュン  出演:キム・ユンソク, チュ・ジフン

암수살인 - 위키백과, 우리 모두의 백과사전

実際の事件をヒントにしたものらしいけど、実に巧みに練られた作品でした。情報の見せ方がうまいというか・・犯人が小出しにする真実と嘘の混じった情報、ここにもある論理が支配しているわけだけど、合理的なんだか非合理的なんだかわからない。そして土に整然と埋まった女の骨が、見落とされていた「リング」をきっかけに、まるで欲望が交換されるように指し示すものが転換され、なんだかラカン精神分析学で語ってみたいような構造でした。また映像の語り口も、主要登場人物と脇の重要人物、主要な被害者、ちょっとした(少し笑える)コラテラル・ダメージを被ってしまう小さな被害者、の語り方が巧み。被害者の真実を語っていると思しきシークエンスはいったい誰の視点で語られてるんだ? 力のある監督ですね。

 

 

歌う鳥など

マスクついに50枚999円がついた(何日か前)。手指消毒用のアルコールジェルは、3ヶ月ほど前に2000円ぐらいで買うた銘柄が、何日か前は790円、最近の確認では600円になっていた。(2000円で買うたとき、普段の価格を知らないけどこれはきっといつもの3倍ぐらいの値がついてるんだろうな・・と思たのはほぼ正しかったのだ。でもまー高いを承知で、事務所に人を迎える体裁を整えるために仕方なく買ったのだったが)。

アベノマスクはまだ届かないが10万円の申請用紙は届いた。ご近所みんな届いたみたい。大阪市内でも別の区の住人はマスクは届いたが申請書は届かないというし、大阪府下の別の市でも同様。申請書早速郵送したけど、これが届いてから実際に振り込まれるのに1〜2ヶ月かかるという。どんだけ遅いねん!

とか言うてると、友人のなかでただ一人「10万円とっくに受け取った」と言う人が現れた。曰く、受付初日に、サーバーがダウンする前に、ちょいちょいちょいとスマホでウェブ申請し終えたところ、それから1週間ぐらいで振り込まれたという。なるほど〜IT強者の強みかぁ・・に加えて、その人の住んでるところが田舎の小都市だったということもあるらしい。

それにしても安倍が「日本モデル」とか言うて、日本の被害が比較的少なくて済んでるのを自分の政策のおかげであるかのように喧伝してるのはなんとも腹立たしい。あんたはむしろ害をなしてるやろ。日本含む東アジアがマシで済んでるのは、山中先生言うところの謎のファクターXのおかげで、それは日本人が真面目にみんな頑張ったせいでもないし。で、この「ファクターX」という言葉を吉村が早速自分の言葉であるかのように喧伝してるのも腹立たしい。あんた、むしろ、山中先生に批判されてるやん。「結果を見てから基準を決めるのは、府の対策が科学から政治に移ったことを意味する」って。ほんまにこれだから政治家という人種は・・。

愛知県知事にホントのこと言われたからと言って市長、知事そろって逆ギレするのもみっともない。で、そういうときに身贔屓して肩入れする府民・市民が大勢いるのもまた忌々しいのよ。これだから・・(と、あとは言いたくないけど)。

それより心配なのが香港情勢。安倍もスーパーシティだ種苗法だとロクでもない法案通そうとしているが、さすがにそれより悪辣なのが習近平ね。いや中国という国家か。雁字搦めにされてしまうと香港はもう香港ではなくなってしまう。それこそ独立戦争しか手はないのか。活動家らや市民には頑張ってほしいけど・・。コロナ禍が収束して海外旅行行くとしたらどこ行きたい?の話してて、もちろんおじゃんになったイタリア・シチリアにも行きたいけど、その前にまず行くとしたら香港やなと心に決めていた矢先でした。

とか、つらつら書いていて自分の思考が単純な善悪二元論になってしまってるのにちょと笑ってしまう。いや世界全体が極端に走りつつあるのだけどね。そういうのがまたこの世界的危機の陥穽(おとしあな)か。なんか、わたくし本人の精神状態はまだまだダメダメよ。感情に流れすぎるところがあります。(いや、いつものことだって?)

先週から仕事先の仕事が復活したとはいえ、例年と比べると仕事量半分よりちょっと上くらい。週休4日ぐらいです。いや、怠け者のわたしとしては、このペースで食っていければもう万々歳なんですけどね。そういうわけにもいかず・・。持続化給付金の申請はまだですが(収入が一番落ち込むのが5月末集計か6月末集計になるので)それでどんだけ給付されるかわからない。ホントは、たっぷりもらって、この1年ぐらいゆっくりこれから先のことを考えたいところだけどね。

とかいうてると、また映画のことが書けないな。今日は(日付は昨日)『レ・ミゼラブル』『ナイチンゲール』『もみの家』『ストレンジ・シスターズ』とリーブル ・テアトル系4本連続でした。『レ・ミゼラブル』は映画館閉まる以前に見たので二度目。荒ぶる童児神が荒ぶる神になる過程をもう一度確かめたかった。『ナイチンゲール』もまた、力が暴力として支配し蹂躙し復讐する過酷な世界にあって、ナイチンゲールとブラックバードの叫ぶ声の響く美しさがなんとも身を引き裂くような作品でした。

散歩で川沿いを歩くといろんな鳥たちの声、それと虫や蛙?の声に耳奪われる。雲雀、鴬、雀、椋鳥、鵯、あともちろん烏とか鳩とか、程度はさすがに聴き分けられるようになった。ヨーロッパを旅行してるとブラックバードの声(と姿)はぜったい覚えるし。そのへんの生きもの関係弱いんですけどね。

 

 

世界の光

ものすごく久しぶりに電車に乗った。仕事先での仕事は今週あたまから始まっていたのだが、歩ける距離は歩いていく。今日の仕事先は往復とも歩きはちとしんどいかなと思ったので、行きしを電車、帰りしは歩きということにしたのだ。

電車の中の人びとは見事に全員マスク。近所の商店街とか公園散歩とかだとわたし自身も含めてマスクなしはよく目にするのだが、さすがに通勤客とかは絶対マスクなのね。わたしも仕事先に向かうとき、また仕事先ではマスクです。息苦しくて鬱陶しくてしょーがないけど。

そして帰りしなに、今日から開いた映画館に早速立ち寄る。すっごい厳戒態勢で、観客もあまり入ってなかったけど、暗闇のなかに身を沈め、真ん前のスクリーンの光を浴びて映画と一対一で向き合うと、ほんとうに心の底からほっとする。映画館で映画を観るということが、これほどまでに自分の一部になっていたことに、あらためて驚愕する。

映画自体はもともと見るつもりなかったモロッコのホラー映画で、まぁ、めずらしいかな・・程度の感想しか抱かなかったけど、冒頭アヴァンタイトルのいくつかのショットに映し出されるこどもたちの美しい顔たち、風景たち・・その光に触れるだけで、もう、涙ぐみそうになりました。

いつぶりなんだ?と、PiTaPaの利用明細確かめてみると、4月15日が最後になっておる。そう、電車も映画館もその日が最後。今だから告白するが、緊急事態宣言後も、まだ開いてる出町座めざして、禁断の大阪〜京都越境やってたんです。だって『リーマン・トリロジー』どうしても見たかったんですもーん!イザベル・ユペールの『マダム・ハイド』もどうしても見たかったんですもーん。それに『東京干潟』『蟹の惑星』も大阪ではやってなかったし・・。いや、マスクして行きましたけどね。お許しを・・。

映画は世界の光・・。いまたまたま目の前のモニターで見ているのは、Filmmuseums München ミュンヘン映画博物館がvimeoでやってるKlaus Wyborny クラウス・ウィボニーのレトロスペクティヴから"Das Licht der Welt" (2015) つまり『世界の光』という作品です。このvimeoでの上映、4〜5日すると消えてしまうので追っかけるの大変なのだが、無知にしてこの映画作家を知らなかったわたしには、すっごく刺激的な特集でした。

Retrospektive Klaus Wyborny

"Das Licht der Welt" この2015年の作品は、彼のこれまでの作品の上映会そのものを、スクリーンに映し出された映像・音楽ごと、そしてそこに目を凝らす観客ごと、そのものを作品にしたもの。もちろん(しばらくいろんな作品見続けてるとわかる、この作家のトレードマークのような)めちゃ厳格に計算・構築された音・映像そのものと、その場に溢れ出た光そのもの・音そのものが、観客の影や光と一体となって、また新たな光と音の作品になっている仕掛け。この作家にとって映画とは何か物語を語るものでなく(別の作品では撮りためたおなじ映像つかって平然といくつかの物語を語り直したりする)、現実の表象でも代用品でもなく、そこにある作品そのものの光と音がすべてなわけだ・・。

そこにある光と音に身を委ねる・・こうしてvimeoとかYouTubeとかで、自宅のテレビで見るのも慣れてしまったけど・・やっぱり映画館がいいよね。

  *

そうそう。あとひとつ、忘れてはいけないのだが

わたしのご贔屓バンドである融解建築さんが、有料配信ライブやります。場所は京都のRAG。ほかにもいろいろ配信ライブを頑張ってやってはるみたいですね。

ライブ配信は5/30の19:00からだけどオンタイムで見なくても、1週間ぐらいは見ることができるとか。チケット購入はこちらから↓

www.ragnet.co.jp/livespot/22364

 

無観客配信ライブなど

住宅確保給付金、もらう気満々でいたのだが、実際、収入が落ち込んだ月はまるっきり基準に入るのだが、よくよく条件を確かめてみると資産額のところで引っかかることがわかり、あえなく断念した。しかしこの資産額の基準、低過ぎないか? 特に、家族のある世帯に比べて単身世帯の基準。いくら単身だからといって、わたしみたいに年取って単身生活の長い人間が、これほどギリギリの貯金額でやっていけてるはずがない。「単身世帯」といって行政の想定している層がちょっと狭過ぎる感じがするのだが・・。なんだかいちいち法や行政のやることが気に障る・・。
さて、今週から仕事やら何やらまたいろいろ動き始める。それはうれしいけどマスクやらソーシャル・ディスタンスやらが鬱陶しいな。今更だけど、マスク嫌い。無言散歩のうちはマスクしない。人としゃべる必要のあるときだけする。一度、マスクなしで散歩しているわたしにわざわざ近寄って来て「マスクしないんですか?」と言ってきたおばさんがいた。長くしゃべりたくなかったので理由を言わず「しないんです」とだけ言うと、それ以上言わずに離れて行きはったけど・・。ホントは、散歩中にもすれちがう人と挨拶なとちょっとおしゃべりなとしたいよね。それができず、お互いの息がかからないようになんとなく顔をそむけてすれちがうのも嫌な感じ。
昨日はまた淀川沿いをずっとさかのぼり、城北わんどまで行く散歩コース。日曜日とあって家族連れや釣り客がたくさんいた。子どもたちの表情が明るい。この長足散歩の習慣、世の中元どおりになっても続けようかな。いまは帰途も徒歩にしてるのでこの辺りが限界だけど、片道を電車・バスにしておくと、もっと遠くまで足を伸ばせる。ほかにもまだ試していない長足散歩のコースあるので、追々試してみよう。
川沿いを歩くと、どこの川でも(あるいは今のご時世でなくても)音楽の練習やってるひとたちをよく見かける。川沿いの風景をiPhone動画に収めていて、その音が入ったりするとちょっとうれしい。なぜか昨日の淀川沿いでは金管楽器の音ばっかり聞こえてた。吹奏楽っぽいのもジャズっぽいのもポップスぽいのも。ある二人連れは、ギターとサックスというめずらしい(?)編成。ギターが伴奏してサックスがヨナぬきの親しみやすいメロディ(多分オリジナル)を奏でていた。単に友達同士がそこで合わせていただけかな?
韓国でクラブがまた感染源になってたし、映画館、美術館、図書館みたいに比較的安全が保てそうなところはだんだん開いていっても、ライブハウスとかは一番最後になるだろうか? うーん残念! なにか工夫した上で、オープンスペースでのコンサートとか開けないだろうか?
Zoom使った配信映画(あのおなじみのかたち)もちょと飽きてきたけど、また世界中でやってる音楽コラボも音をあとから重ねて編集しているけど、神戸は塩屋の旧グッゲンハイム邸でやってた無観客配信ライブが面白かったな。ほんまにその場で、リアルタイムに、遠くにいる複数のミュージシャンが遠隔セッションしている。Zoomとかだと音ズレがあるんで専用の音楽ソフトのシステムを使うんだそうだけど、それでも「テレパシーで合わせる」とか言うてはったけど・・。
これまで3回やってたやつ、わたしは1回をのぞいてライブで視聴した(投げ銭もした)けど、まだアーカイブに残っている。YouTubeでGuggenheim Houseのチャンネルを検索してみてください。こういう試みもいろいろやってほしいなと思います。
あと、やはりYouTubeで無料で配信されてた坂本龍一のincompleteのシリーズが素晴らしかった。わたしも見上げてiPhoneに収めていた満月の夜に・・。

配信映画三昧

朝から雨なので近所の商店街を何度か行ったり来たりして散歩にする。

雨にもかかわらず、いや雨だからか、人が結構多い。まぁ、ここは自粛期間を通じてそれなりに人通りはあったけど、人々の表情が違うかな? パチンコ屋が早速開いている。外から覗くとそれほど混んでなくてみんな間隔開けて座ってて無言で打つだけだから、別に危険でもなんでもないんじゃない?と思う。わたしはパチンコ打たないけど。また、飲食店が明らかに活気づいている。テイクアウトだけでなく店内で飲食してる人もそれなりにたくさんいる。

マスク、こないだまで50枚入1500円を付けてたやつが今日は1300円に下がってるのを見かけた。また、どこやらの記事で見かけたのだが、アベノマスクのあの布製のやつ、そもそも仕様からしてダメダメなんですって? ガーゼを人間が折って作るのでどうしても衛生的に問題が出やすい。かえって大量生産の不織布の安物のほうが衛生的らしい。なんてブサイクなこと。まだ届いてないけどほんまにもう要らんし・・。

で、その要らんマスクに加えてまだなーんも受け取ってない。10万円もそもそもマイナンバーカードを作らない主義でここまで来たんで、通知を待つしかないが、カード持ってる人だけの特権であるそのウェブ申請も何かと問題多いという。これまたブサイクな・・。

単にテレビ映りがいいのと「大阪モデル」とか通りのいいことを言ったせいで、吉村知事が人気あるらしい。いや、大阪の医療・保険態勢を脆弱にしたのはそもそも維新やし、検察庁法のことについても自民に乗っかってるのが維新やん。松井市長の雨ガッパ集めにしたって十三市民病院のことにしたって、ちゃんと彼らのやり口を見ている人たちは騙されないはずなのだけど・・なんか、変に、在阪のテレビとか芸人とか身贔屓?みたいなもので、地元に(周囲にも)彼らを持ち上げる声が多くて嫌なのよね。

吉村の「大阪モデル」とやらも科学的根拠あまりないらしいけれど、休業要請が緩むのはちょっとうれしい。休館中の映画館もすぐ明日からではないけど来週、再来週あたりに開く。図書館とか美術館も少しずつ。来週からは、仕事も一部戻ってくる。人としゃべるときには必ずマスクをつけるとか、ソーシャル・ディスタンスとか、面倒なルールがしばらくは続くけど、感染が再び広がらないよう、少しずつ元どおりの生活になっていけばいいな。

今となってはかなり以前に思えるけどそれほど以前でもないかな。イギリスが他のヨーロッパ諸国とは違ってロックダウンという対策を取らず集団免疫という考え方でやると聞いて、それいいやんと思ったことがあったけど、すぐにロックダウンに切り替え、おまけに首相自身が感染ということになって、そういう方針でやる国はないと思い込んでたが、なんとスウェーデンがそれでやってるんですってね。同じ北欧でもフィンランドなどはかなり早い時期に封じ込めという対策を取って成功している、逆にスウェーデンはロックダウンを一切やらず、市民は普通の生活をしていて、いまCOVID-19による死者数の割合が世界でもえらく高くて問題になっているらしい。ところが、イタリアなどのような医療崩壊を起こしていない、という。で、ここからが怖いのよ。なぜ医療崩壊を起こさないかというと、よっぽど医療態勢がしっかりしているから、というのではなく、いや、ある意味「医療体制」がしっかりしているわけだけど、徹底した医療資源の管理が行われているからだという。トリアージといえば聞こえはいいが、つまりは、助かりそうにない人には貴重な医療資源は回さず、さっさと死なせるということね。高齢の死者が多いそうだけどなるほど老い先短い人なんて助けてくれそうにないやん。ブラジルとか、アメリカとか、まだまだ感染が広まりそうなところでも、トランプとかボルソナロとかの方針で(好みで?あるいは利権とかで?)自粛はよそう方式でいくらしいのだけど、一体どうなることやら・・? スウェーデン方式も残酷だけど、それよりももっと野蛮で、ものすごくえげつない命の選択(命の切り捨て)が行われそうで、これまた恐ろしい。アフリカとか医療資源が明らかに乏しい国々に広がると、本当に一体どうなってしまうのやら恐ろしい・・。

ワクチンとか特効薬とかが開発されるにはまだ間があるようで、世界はまだまだ元には戻らないだろう。それまで世界のあちこちがどうなっていくのか、日本がこれほどへなちょこな対策でやってるのに、死者数が少ないのは一体なんなのか? COVID-19にカウントされず表に出てこない死者数も多いんだろうけど、それにしてもやっぱりイタリアやフランスやニューヨークなんかの話などに聞く凄まじさとは全く違うもんね。

とか書いてるとまたまたコロナ話にばっかりなってしまった。

来週から少し仕事が戻ってくるとなると、家に閉じこもって配信映画三昧というのもあまりできなくなるな。シネマテーク・フランセーズのウェブページに上がってる映画とか、vimeoとかYouTubeとか、ほかドイツなどヨーロッパのサイトとか、いろいろ教えてもらっては見に走りあれもこれも見たいのだが、なかなか追いつかない・・。

ミニシアター支援活動の次には、映画配給会社の支援活動「Help! The 映画配給会社プロジェクト」も始まり、ここに参加しているどの配給会社のどの作品も何度でも見たいものばっかり!

note.comいや、早速2社の見放題パックを購入したんだけど(どの会社のかは特に秘しておく)、さて、これから3ヶ月のあいだに何をどれだけ見られるか・・。ミニシアター・エイドの「サンクス・シアター」のラインナップもめちゃ豪華で、これまた何をみるか、いつ見るか、悩ましいところである。

中之島薔薇園

暑い一日でしたね!さすがにもう要らんわとストーブを蔵いこみ、毛布を洗濯し、衣服を入れ替えた。「あるある」かもしれないがSkypeで人と会うときはボトムがおろそかになる。画面に映る上半身は毎日着替えるが、ボトムはずっとおんなしだったりする。・・結果、あんまり服を出さずに最小限で着回してズボラする。ヴァーチャルでしか人と会わない日には、化粧もおろそかになり、最後の香水を省略する。体臭は伝わらないもんね。もっとも、香水には(オーデコロンぐらいでさえ)すごく敏感な人(子どもも)がいるので、むしろ付けない今が正解かもしれない。ずっと家にいる人の中にはお風呂をズボラする人もいるそうで、さすがにそれはないけれど・・。

散歩道。淀川をずっと河口に向かって歩く道を発見したので、次は、大川をずっと河口へ向かって歩くというのを試みた。いつもは桜ノ宮公園から川崎橋、天満橋、天神橋、なにわ橋と来たあたりで(あるいは大江橋淀屋橋まで歩いて)あとは引き返すのが常であったが、そこから先をまたずっと歩いてみたくなった。大川の流れに沿ってぐるーっと下るとちと大変過ぎるので、自宅から梅田の街中を横切って、まず大江橋まで出て、そこから西へ西へと歩くことにする。中之島の西の端まで歩き(西の端はわりと素っ気無い)、対岸の中央卸売市場の傍を安治川沿いにちょっと下り、そのあたりから引き返すことにする。安治川をさらに下れば隧道のあるあたりまで来る。シネ・ヌーヴォまであと少し。淀川を下れば七藝に徒歩で行けることもわかったし、大川を下ればヌーヴォにも行けることがわかった。そもそも、いまの住所に居を定めたのは、梅田あたりの主な映画館に徒歩で行けることが一大メリットであったのだけど、これでほとんど、行きつけのどの映画館にも歩いて行けることがわかったな。御堂筋どんどん下ればなんば周辺も大丈夫だし。あべのアポロシネマだけはさすがにしんどいか・・(片道歩いて帰り電車なら大丈夫かな)。

というわけで、中之島はいつもの散歩コースに悠々入るわけだけど、いまの時期だと薔薇園が盛り。いつもの年はむしろ冷淡で、たまたま仕事や習いごとや美術館や図書館に寄る時などに通りかかれば、なおかつ時間的・精神的余裕があるときに限り、ちょっと見て行こうかなと降りて歩く程度のことでした。無頓着で折角の薔薇の季節を逃すことも多かった。それが今年は、散歩コースに入ってしまうもので何度も訪れている。いろんな時間帯が良いし、蕾の状態、開いた状態、いろんな品種があってそれぞれにとても綺麗で、しかも香りがとても佳い。品種によってはまだこれからのものもあるし、来月までは楽しめるかな・・。

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ジャスミン・茉莉花・melur・ヤスミン

近所の商店街のマスク販売状況。2〜3週間ほど前からあちこちのお店で売られ始めたマスク、最初見かけた頃は50枚入4900円とかシャープの一流品並みの値段つけてたと記憶する。それがちょっとの間に3900円になり2900円になり、今日見かけた最安値は1999円だった。それがよく見かけるパッケージのやつで、それとは別のパッケージの、やはり50枚入りで1500円つけてるのも見かけた。まだまだ下がるかな?

この値崩れが、商店街を通る人のほぼ誰も手に入れていないアベノマスクのおかげであるわけがないことは、子どもにだってわかる。安倍はそういうのを本気で信じている馬鹿なのか? 取り巻きが自分を持ち上げてくれる発言は、なんでもかんでも盲目的にその通りだと思っているのか?

流石に多くの人の怒りを買ったか「#検察庁法改正案に抗議します」に大勢の賛同が集まっているらしい。ホントにこのコロナ禍の真っ只中にここまであからさまな無理無体をようやる。でも、いつも通りに与野党対決の構図で採決すると、通ってしまうことになるんだよね。与党の中にもこんな暴挙はアカンと反対する人が出てこないと・・。民の怒りの声がなんとか反映されればよいのだが・・。

こんだけ慌てて通そうとするのだから、よっぽどヤバいのだろう。罪に問われるのが怖いのだ。黒川検事長にしたって、あんだけ安倍に有利な「不起訴」を繰り返してきたということは、また、こんだけ突き上げられても「定年退職する」と言わないのは、黒川本人に疚しいところがあるせいだろう。法案を首尾よく通せたとして、猶予のできたその数年間に、安倍を起訴し、黒川本人を起訴するための芽を、丹念に潰してまわるに違いない。一体どこの国のどこの時代の話よ?? こんなにわかりやすい独裁は・・。

  *

連休明けて、いろんなことが動き始めている。補助金とか給付金とか、もらえるものはもらわないと・・と思うのだが、混んでる窓口とか長い列とか長時間待たされるとか何よりも嫌いなわたし。ウェブとか電話とかもきっと今ものすごく混んでいるだろうから、ちょっと置いてからにする。それでもやっぱり混むだろうなぁ・・それに、なんか手続きめんどくさそうだしなぁ・・いざ申請してもまた却下とか不備とか減額とか言われたら嫌だなぁ・・とか。でも、めげていてはいけない。黙ってたら、待ってたら、なんの援助も得られない。いろいろハードル設けて、みんながめげて諦めてくれたらラッキーとか思ってるに違いない今の政府から、なんとか、なんらかの実になるものを引き出すためには、めげていてはいけないのだ・・。

  *

と、こんなこと書いてたらまた映画のことが書けなくなる。『タレンタイム 優しい歌』について書いておきます。「仮設の映画館」にて上映中。

Talentime - Wikipedia

仮設の映画館

・・なかなか書けなかったのは、やっぱりヤスミン・アフマド監督が若くして突然、本当に突然、亡くなってしまったことがあるかな? わたし、いっときマレーシア旅行にはまってて、毎年のようにエアアジアの安いチケットでマレーシアのあちこちに行ってたんですが(ただ単に観光に行ってただけですが)、マレーシアが好きになった主なきっかけは、ヤスミン・アフマド監督のいろんな映画なんですね。でも結果的に、マレーシアを何度も訪れたのは監督がいなくなってから後になってしまいました。

監督がゲストでいらしていた大阪アジアン映画祭、第2回だったか第3回だったかの年で、まだゲストと観客の距離がそれほど遠くなかった(いまのようにパンフレット買った客のみサイン会とかではなかった)ころ。まったく偶然のように監督と言葉を交わす機会があって(普段わたしはそういう図々しいことしないんですが・・)、そんな希少な機会に、わたしときたら、随分馬鹿なことしか喋れなかった。敬虔なムスリムである監督にそのことを少し聞いたあと、ヤスミンという監督のお名前について「ムスリム女性の名前ですね」とふと言ったところ「ちがうわ。お花の名前よ」と言われた。なぜだか「ヤスミン」がイコール「ジャスミン」だということが、わたしの頭から抜けていて、ムスリム女性の名に多い名前なので、なにか宗教的な名前だと思い込んでたのでした。しかも、なんでそんな話を監督にしたのかわからない。「え、ムスリムのお名前だと思ってました」と言うと、(わたしの思い違いを)いかにも面白く感じられたように微笑みながら、重ねて「いいえ、お花の名前ですよ」と。

『タレンタイム』はその時から2年後に撮られた作品になるけど、そのヒロインの名前が melur マレー語で「ジャスミン」の意だということが、劇中に明かされます。中国系の男の子二人、ひとりが歌いひとりが二胡で奏でた曲の名前が「茉莉花」で、その名前を持つ同級生を二人が密かに慕っていることが明らかにされるわけです。監督ときたら、ぬけぬけと自分の名前をヒロインの名前にしたわけですね。それだけ、ご自分のお名前を愛していたことがわかります。その名前の3通りの呼ばれ方でもわかるとおり、この映画の中の多言語ときたら・・みんな英語は共通に通じる言葉として普通に操るようなのですが、それぞれの家族でインド系の言葉(このたびはタミル語)、中国語、マレー語、おまけにヨークシャー英語と、しかもおしゃべりの最中に入れ替わったりして、よう通じるもんやなと感心させられます。そのなかでみんな、通じる思いも通じない思いも、軋轢も融和も和解もありながら、基本的にはおおらかなユーモアをもって関わりあって生きていますよね。主要登場人物もみんな素敵なのですが、脇役陣のそれぞれ魅力的なこと! また、タイのアピチャートポン・ウィーラセータクンの作品にもしょっちゅう出てくることですが、この世ならぬ存在がごく自然に現実の人間のすぐそばで生きているのも・・。死にゆく存在が死の天使に手渡された果物を食べるところ、恋のはじまりをたくさんの童児神が寿ぐ(ことほぐ)ところの美しさと言ったら!もちろんヤスミンのいつもの手、映画の前半で失われた存在が後半でひょっこり帰ってくるというモチーフも健在で、そのユーモラスな復活の仕方(しかもこの上なく悲痛な物語と共に語られる)にも泣きそうになりました。

このコロナ禍の時代を通じて、喪われるものはすごくたくさんある。わたしたちは決してこれ以前に戻ることはできない。同じではいられない。でも、同時に、喪われたものたちは、別のかたちでひょっこりごく身近なところに戻ってくるんだと思います。

ヤスミン監督のあらゆる映画を観て欲しい。どんなふうに戻ってくるか。そして戻ってきたものを、この世に残された者たちがどのように扱うか。いや、殊更大切になんぞ扱わないですよ。むしろぞんざいに、ごくあたりまえに、さりげなく・・。

そのかたちが、その喪われたものを愛おしむあらゆる作法が、コロナ禍を生き延びたあとのわたしたちの生き方にも関わってくるのではないのかな・・。

そのためには生き延びないとね。生き延びましょう。で、アベノマスクと一緒に、要らんもんは(むしろわたしたちが生き延びる邪魔をしようとあれこれ画策してんじゃないかと思しき百害あって一利なき政権なんぞ)一刻も早く葬り去ってしまいましょう!