稍ゝおも

ややおもしろく、ややおもたく、jajaのJa,Ja,おもうこと

胸悪くなる映画2題

いつも行く市場の支払いがほぼほぼPayPayに切り替わってしまった。踊らされているようで不快ではあるが、だからって5%引きを無視するわけにはいかんもんな・・。
書いてない映画たくさんあるのだが、まずはこの2題。
べつに胸悪くするために映画見んでも・・とも思うけど、やっぱ見てしまう。ひとの胸糞悪くさせる芸術というのも一方には必要なのです。(って「表現の不自由展」論を蒸し返すわけではありませんが・・)。
両方とも魅入られつつ「よう撮ったな・・」と感心しきりでもありました。
『解放区』太田信吾

http://kaihouku-film.com/

取材する側の傲慢とかアホさ加減とかわかりやすく誇張されてるけどこの通りなんだろう。それよりも監督自ら演じる主人公の自己愛まみれのダメさ加減が胸悪くなる仕組み。ドキュメンタリーを装いつつ終始キャメラのいる位置(視点)がトリッキーだよね。しかしその構えの隙間からしか見えてこないものがあって、その一つが西成という地に生きることであったりするのだろう。大阪に住んでいながらその地を知らないわたしとしては・・。
『クライマックス』Climax (2018)

fr.wikipedia.orgギャスパー・ノエ Gaspar Noé が見る人の感覚に挑戦するのは常套。さまざまな身体のありようを楽しめるダンスも見ものであるが、その後の狂躁ぶりがものすごく、人間の本性が引きあったり斥けあったり自己愛のかたまりがこすれあったりするときにここまでエスカレートするのもよくわかるだけに、それこそ麻薬のようなキャメラに導かれてどんどんその場に引き込まれて見てしまう。そのキャメラがいないあいだの見えないところで何が行われているのか想像するのもまたおもしろい。これはどこかに結末があるのか?しかし朝が来ればやはり結末はおとずれるのである。その凄惨さ・・実話をもとにしているというが。