稍ゝおも

ややおもしろく、ややおもたく、jajaのJa,Ja,おもうこと

金色の仏さんに逢いにいく

タイ・チェンマイへの旅行は後日譚もひとつあって・・

大阪・中崎町のヨルチャというギャラリーで「夢の奏で」という素敵なイベントがあった。自分の見た夢をピアニストの権頭真由さんに語ると、それを元にすぐ即興曲を創って弾いてくれるというもの。しかもその場は権頭さんとわたしとの二人きりのやりとりになる(厳密にはお茶を出してくれるヨルチャのご主人も同席する)。

権頭さんはご自身も夢を見てはそれを曲にするということを日課にしていらっしゃる方で、月が好きというのもわたしと共通している。このごろ(というか歳食ってからは)おもしろい夢を見なくなったわたしだけど、興味津々わくわくドキドキ参加しました。

わたしの持参?した夢は「金色の仏さんに会いに行く夢」。チェンマイ旅行の印象が夢になった。当地は金ピカの仏さんだらけで残らず仁義切ってきた話は以前ここに書いたとおりだけど、現地に行ってからの感動とか感興とかはあまり夢に出て来ず、行く前のあるいは行く途中の(久しぶりの海外旅行だったもので)不安や恐れの方が夢に出ちゃったな。

夢:金色の仏さんに会いにいく。西から東へ向かうバスに乗って行く。女性の友人(特定の知人ではない)三人で行くのだが一人どうしても遅刻になる。仕方がないから置いていこう。途中なぜかバスを降りて徒歩で行ってて、マレーシア旅行で行ったことのある(これはホント)海辺の岩場みたいなとこで、わたしの苦手なムカデの小さいみたいなやつ(青と黄色の綺麗な縞模様で長い逆二等辺三角形みたいなかたちで足が多く頭に触覚がある。わたしはそいつに噛まれた経験がある・・というのは夢の中の設定)がバラバラと大小落ちてくる箇所があり、わたしはビビるのだが(バスの乗客の)ほかの男たちが気づいてないようなので知らん顔して内心ビクビクしながらやり過ごす。次の難所は下が崖の細い道で、一人ずつ岩に張り付きながらそろそろと通り抜ける。そんなこんなでようやく辿り着いた先で出会った仏さんは、ほんまに金色にピカピカ光って神々しくありがたかった。

こんなふうに整理して語れなかったが、語り終えると権頭さんからいくつか夢のディテールなど質問がある。特に多足類が降ってきたときの気持ちなどを聞かれた。すごく綺麗なんだけどゾッとする嫌なやつみたいな。権頭さんも虫の夢をよく見るらしい。金色の仏さんについてはチェンマイで撮ってきた写真をお見せした。

で、できあがった曲。素晴らしかったです。あ、ここからバス旅行、ここで多足類がばらばら降ってくる、このあたり崖、そして最後の神々しい仏さんとの邂逅・・と。

本来わたしと権頭さんだけのものなので音源は公開しませんが、もし興味あればわたしと直接会ったときにでも言うてください。お聞かせします。
幾人かの友人に聞いてもらったんだけど、そのときは夢の内容を伏せて曲だけ聞いてもらい「どんな夢だったと思う?」と聞いてみた。
そうしたら結構みんな当たってるのね。なんだか楽しくどこかへ出かけている?とか上から何か落ちてきた?とか(逆に)墜落した?とか最後は豪華なホテルにいる?とかふかふかのベッドに寝てる?とかスケール(音階)からしてアジアのどこかかな?とか・・。

夢とイメージの出会い。おもしろくて素敵でした。
で、さらにこの後日譚があるのだ。

この夢の話をしたあとだったと思う(あるいはその前で写真みせながらチェンマイ旅行の話をしたあとだったかも?)。友人の親戚の娘さんが「夢に金ピカの仏さんが出てきた」と。「あわてて何かお願いしようと思うんだけど何も思いつかなくてとりあえず『ありがとうございます』だけ言うといた」と。すると、なんと、ホントにご利益があったそうなんですね。これが。
わたしがチェンマイで仏さんらに残らず仁義切ってきたのもなにかしらのご利益あるかしらんといじましい下心がなきにしにもあらず・・だったんだけど、なんとこういうかたちでご利益をさらわれてしまいましたとさ。
こういうのってなにか精神分析かなんかで横滑りみたいに言うのでしたっけ?