稍ゝおも

ややおもしろく、ややおもたく、jajaのJa,Ja,おもうこと

クローネンバーグの解

夢話多くてすまん。(て、誰に謝ってるねん?)
ずっと前に見た重要な夢のなかで「私の夫」として出てきた人物が(ちなみにわたしは結婚したことないので現実の「私の夫」は過去にも現在にもいません。未来は知らんけど?)骸骨みたいな顔したコーカサス系の西洋人で、えーと誰だったかなぁ・・クローネンバーグが使ってる俳優さんだった。と名前を思い出せず『裸のランチ』を検索して、そうそうピーター・ウェラーだったと思い出す。それもあって今回のリバイバル上映も観に行ったのだがその前に見た(これは家でビデオ視聴したので劇場で観るのは初めてだったかも)『ビデオドローム』でジェームズ・ウッズの顔を見てなんのこたないこっちの顔も入ってるやん・・と思い当たった。というかクローネンバーグが似たよなタイプの男優(女優も)を使いたがっててそのときのわたしの夢も「夫」の表象として「クローネンバーグの俳優」のイメージが出てきたというほうが正しかったのかも。
もひとつ。『ビデオドローム』にデボラ・ハリーが出てたことをすっかり忘れてて、しかもブロンドでなくブルネットで出てきてるもんで「えーとこの女優さん絶対知ってるんやけど誰やっけ?」(まぁ映画見ててよくあることですが・・今回は「女優さん」と決めつけてたことも出てこない一因やった)とモヤモヤし続けクレジットでようやく「デボラ・ハリー?誰やっけ?え、嘘、歌手の?そうや!デボラ・ハリーやん!」と確かめられ・・いや実はこちらのほうもけっこうわたしの夢的に意味があったのでした。(ブロンディけっこう好きなんです。)
裸のランチ』 Naked Lunch(1991) Dir : David Cronenberg Stars : Peter Weller, Judy Davis
ビデオドローム』Videodrome(1983) Dir : David Cronenberg Stars
: James Woods, Debbie Harry

ってまたどうでもええ話を長々と書いてまんなぁ・・
ほんとはこっちのことを書きたかったんです。
『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』Crimes of the Future(2022) Dir : David Cronenberg Stars : Viggo Mortensen, Léa Seydoux, Kristen Stewart
先日『エリザベート 1878』のことを「からだ映画」とか書いてて、実はそれ以外のことでも(主に詩作のモチーフで)「からだはからだ」(体は空だ)に取り憑かれていたわたしだけど、なんとそれに対しての最高にエレガントで最高にキッチュな解をほかでもないクローネンバーグが与えてくれてるやん!って見ながら(画面の展開をわくわくしながら追いながら美しいショットにいちいち見惚れながら)興奮していたのでありました。
体内にできる腫瘍=新臓器、皮膚を切り裂く快感、新しいsexとしての外科手術・解剖、そして身体改造・進化をめぐる陰謀・・こんなパフォーマンスアートがあれば見てみたい!(マリナ・アブラモヴィッチとか先駆的な例はある)。ヴィゴ・モーテンセンのクローネンバーグ俳優らしさ何よりも美しさは年取ってますます磨きかかってたしレア・セドゥもクリステン・スチュアートもみごとにクローネンバーグ化していて怪しいエロさエキセントリックさ満載(わたしは『裸のランチ』のときのジュディ・デイヴィスが一番お気に入りだけど)ほかの俳優さんたち(特に女優さんたち)も良かったなぁ・・わざわざギリシャアテネで撮った甲斐があったぐらいに神話的・哲学的・審美的でもあるし。これみて改めて『クラッシュ』も見たくなった。今回の特集では見送ったのだった。惜しかったな・・。
『クラッシュ』Crash(1996) Dir : David Cronenberg Stars : James Spader, Deborah Kara Unger