稍ゝおも

ややおもしろく、ややおもたく、jajaのJa,Ja,おもうこと

厄災のなかで・・

先週の真ん中ぐらいにトイレットペーパーが普通の時間帯に普通の量で普通の価格で棚に積み上げられてるのを目撃。その時は出がけだったので買っていくことはできなかったけど、今週の月曜になって漸く購入。もちろん「列に並ぶ」ことなく。正直、やれやれ・・。トイレットペーパーは本来の目的以外にもいろいろ使ってたのでそれを節約したところ、使用量を減らすことができていたのだけど、あと1巻のところまで来ていた。ちょっとホッとする。

商店街歩いてると他にも、手指消毒用アルコールがいつもの3倍ぐらいの価格で(?普段買わないので平常価格がわからない)ワゴンに出ていて「品薄なので通常価格をつけることはできません」みたいな言い訳が書いてあったけど、わたしを含めて手に取る人はいたけど結局は売れ残っていた。正しい判断である。肌が弱いので普段から使わないのだけど、お客さん用に一応確保はしてある。

マスクも対外向けに確保。予防用ではなく万が一感染していたときに相手に移さない用。ふだんマスクつける習慣ないので、付けて人と話さないといけないときなど鬱陶しくてたまらない。しばらく休止していた出講先が今週になって再開したのだけど、建物に入るところからピリピリ。まずマスクしてください、まず体温測ってください、で、ここからは一人も感染を出さないぞという態勢が徹底している。(で、そのことで分かったのだけど、わたしってどうも平熱36.0ないようなのでした。低体温?ちょっと困ったもんだ)。

しかし・・世界史的に残る厄災の年になるだろうな。疫病よりも経済の崩壊が恐ろしい。みんなが当たり前に暮らしていけてて、経済が当たり前に回っていててこそのわたしの仕事なので、これからどうなることか・・とりあえず3月4月の仕事は激減。新しい打診もない。この1年暮らしていけるのだろうか?・・そしてその先、年金は出るのだろうか??(もともと涙金でそれでは老後貧困になることが目に見えてるんだけど)

世界が封鎖・閉鎖・集会や外出禁止に動く一方で、個人的には、封鎖も閉鎖も自粛もせず「封じ込めより感染拡大を遅らせる」方式を取るイギリスの動向に注目している。それにしても、国別感染者数とか死者数とか日本国内でも都道府県別とか出てるけど、国によって(また国内でも地方自治体によって)対応が違うので一列に比較できないのではないの?検査頻度とか簡易検査の場合の誤差も含めた上での全世界の状態って、いつかどこかで誰かが計算してくれるんだろうか?(歴史的な記録に残すためにも)少なくとも見かけ上低く見えている日本の数字ってどうも信用できないんですけど・・?

イタリアの状態が痛ましい。医療崩壊なんとか救う手立てはないんだろうか? そしてヨーロッパでこれほど大変なことになっているんだから、これがもっと医療体制などが整備されてない国々に広がったらどうなるんだろう?という恐ろしさもある・・。

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そんななかで映画館が営業しててくれてるのはうれしい。アジアン映画祭も、フィルメックス特集も普通に通ってます。(そのうち書きます)。

昨夜は、厳密に対策をとった上で敢行となったクラシックのコンサート。(それにしても比較的ゆるかったアジアン映画祭の雰囲気と比べて、スタッフも観客もかなりピリピリしていたな・・)。大阪いずみホールでのサー・アンドラーシュ・シフ Sir András Schiff ピアノ・リサイタル。

美しいシューベルト、美しいブラームス、絵画的なメンデルスゾーン、厳密で幾何学的なバッハを堪能したあと、アンコールで小品いくつかを弾き、ここで終わりかと思ったら、なんとそのあと、ベートーベンの難曲を立て続けに、みごとなテクニックと力強さで、完璧に、弾きあげてくれる。まるでアンコールから先もうひとつ別のコンサートが始まったみたい。そして最後はお馴染みのバッハを繊細に弾きあげてくれて、ようやくお開き。途中休憩はさんでたっぷり3時間、濃密な濃密な音楽体験のひとときでした。

もう、わたしを含めて観客みんな大興奮でした。こんな状況下で(チケット払い戻し受け付けていたにもかかわらず)駆けつけてきた観客へのプレゼントかな。前から4列目ぐらいに座ってたのだけど、シフ氏の優しい笑顔も印象的でした。