稍ゝおも

ややおもしろく、ややおもたく、jajaのJa,Ja,おもうこと

月見酒(今年も)

月がだんだん肥っていく。半月から十七夜ぐらいまでがうちのベランダからの月見酒好適夜。もちろん先月の仲秋の名月前後が気候的にも最適かな。いまはちと寒い。もう来月は無理かしら・・(それでも毛布にくるまりながら見ていたりしますが)。

お酒はこの季節とて「ひやおろし」。軽く温めるのも良し冷やでも良し。大吟醸とかの冷やして飲むタイプは先月までかな。

あては簡単なものばかりだけど・・。こないだ料理のうまいお友達に、しめじでもえのきでもなんでもきのこ類は笊に広げて軽く日光浴させてやると旨味がギュッと凝縮されて美味しくなるよと聞かされて、そればっかりやってる。なるほど干椎茸(になるまでは干さないが)の原理か・・。大量に買ってきて日光に当て下ごしらえだけして保存しておく。和風にも洋風(主にオリーブオイルとあわせてイタリアン)にも・・。

それにしても去年の秋の風景となんと変わったことよ!いや、人間の光景が。みんなマスクして街を歩くのが普通になっているし、世界中で感染拡大してるので海外旅行なんて夢のまた夢だし。小さな飲食店がずいぶんつぶれたし、わたしの身近な人々はなんとかみんな生きてるけど、食い詰めている人も多いんだろうし・・。

ライブや演劇がそろそろ再開しているのは嬉しい限り。とはいえ、客数限ったりと恐る恐るではあるし、まだ人が集まるところは怖いという人もいて、客の入りはそこそこだし・・。尼崎でやった青年団プロデュース作品『馬留徳三郎の一日』人の記憶と意思、他人(ひと)への振る舞い、言説、ホントと嘘、真と偽、あるいは擬、などが交錯し、老いと若きが交錯し、これからの超高齢化社会の寓話かと思わせる面白さだったのに、観客少なくて気の毒でした。ライブは、十三の風まかせ人まかせでやった融解(木造)建築、中崎町のヨルチャでの「お昼寝ガムラン」、京都アバンギルドでの大友良英×中川裕貴×山内弘太・・などなど。好きな音、素敵な音、刺激的な音、リラックスする音・・音いっぱいの空間にゆったりと身を委ねてしまうのがなんとも快い。音楽はやっぱりライブに限るね!

映画はもちろん『スパイの妻』に『本気のしるし』。これも青年団関連で『アボカドの固さ』。ドキュメンタリー系ではもちろん『死霊魂』『ぼくが性別「ゼロ」に戻るとき〜空と木の実の9年間〜』。あと『イサドラの子どもたち』ももちろん良かったのだけどあわせて上映してた同じダミアン・マニヴェル監督の作品たちがどれもものすごく良かったね。さて、これからはペドロ・コスタも小田香も控えてる。東京には『繻子の靴』だけはなんとか見に行くぞ!