稍ゝおも

ややおもしろく、ややおもたく、jajaのJa,Ja,おもうこと

スモールワールド

2月3月は例年暇だけど今年は(昨年と同じく)やっぱりコロナ禍もあって見通しつかず不安。10万円の一律給付も持続化給付金も二度目三度目が必要だと思うのに、逆に消費税値上げとか搾り取ることしか考えてない政府ってなんなん?女性差別に次いで腐敗の構造など呆れ果てたニュースが次々と飛び込んでくる。こんな自民党政権を支持し続ける人ってどういう人たちなん?自分たちは殺されてもこんな悪党どもをのさばらせておくのん???

・・とか書き始めるとまた怒りで終わってしまう。楽しい話をしようと思ったのに。

そう、楽しい話をしよう。コロナ禍で唯一良かったと思うのは散歩の癖がついたこと。近所だけでなく外出先でも歩ける道は歩いてみる。加えて、旧友たちと始めたLINEグループが面白くてためになって、特に植物とか鳥とかこれまであまり知らなかったものへの目が開かれた。散歩のたびごとにiPhoneで撮りまくってインスタにやたらめったら投稿するようになったもんな。

で、2月の半ばにはもう鶯がホーホケキョと鳴いてるのを聞く。大阪城梅園には二度も行って梅の花をたくさん見る。ついでに目白も見る。鴨川沿では河津桜だと教えてもらったが気の早い桜が咲いてるのも見たし、大阪市内では気の早いミモザの花も見た。水仙、馬酔木、名残の山茶花や椿・・。だんだん春が近づいてくる。日差しはとっくに春だもんな。日も長くなってきたし・・。

昨日はあいにく雨空〜曇り空だったけど、2月いっぱいで終わるのもあるってことで、京都岡崎までいろんな展覧会見に行ってきました。近代美術館「分離派建築会100年 建築は芸術か?」みやこめっせイッツ・ア・スモールワールド」京セラ美術館「平成美術:うたかたと瓦礫(デブリ)1989–2019」「荒木優光:わたしとゾンビ」。先週同じく近代美術館で見た「ピクチャレスク・ジャパン」の上映会も含めどこか繋がってるな。

「ピクチャレスク・ジャパン」は英国映画協会がコレクションしてる明治期の日本を撮ったフィルムの上映会。しかもピアノ演奏付き! 当時の日本の様子が見えてすごく興味深いのだけど、これらのフィルムが欧米で娯楽映画として結構好んで見られていたというのがまた興味深い。明らかに演出された日本もあったしな。またアイヌを映したフィルムもあったのだけど場所も人々も特定できるそうだ。折からNHKで放映したドキュメンタリーでは、かつてアイヌの墓から東大の学者らが死者たちの体を盗掘し研究の対象にし!しかもそれを返還していない(今となっては引き取り側も返還を要求するのが難しい)という話をやってた。あからさまにイッツ・ア・スモールワールド」のテーマとかぶる。アイヌもさまざまな先住民族や土着文化と並んで好んで消費の対象となったらしいし(英国国王とのやりとりにとりわけびっくり)。それは今日まで続くディズニーランドのアトラクションもそうだけど、万国博覧会とか動物園とかで非・西洋世界のあらゆる人々(西洋世界の中での辺境の文化も含め)がエキゾチックな魅力を持つ「野蛮」として好奇の対象となり展示され(見られる対象となり)消費されていた。というか、今でもそうだけど。もちろんそのうち見られる側もそれを商売にして強かに生き延びていく人々が出てきて・・今の観光産業につながっているのだけど。

基本的にこういう「見る側と見られる側」「中心と周縁」の非対称な関係があるのはなにごとにおいても押さえておかないといけない。分離派建築会の人たちが「建築は藝術」だとして真摯に取り組んだこと、平成の藝術家たち(アーティストら?)(主に集団)がいろんな面白い試みをしたこと、どれもワクワクする、目・耳・心を驚かされる素敵な解に溢れている・・。